La Liga21-22シーズン 第3節 バルセロナvsヘタフェ マッチレビュー

どうも、くれたです。今回はヘタフェ戦のマッチレビュー。ワクワクしないサッカー、ひたすらファールをする相手チーム、それによって出てしまった負傷者とネガティブな要素を多く残したまま終えた試合ですが、振り返っていきましょう。

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スタメン

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バルセロナ

前節で怪我をしたピケ、退場をしたエリックガルシア、お休みをもらったぺドリなど今節では出れない選手が数人いたために、前節と比べて5人の変更がありました。GKには戻ってきたテアシュテーゲン、右SBにはデストではなくエメルソン、CBにはアラウホとラングレ、ぺドリの代わりにセルジロベルトが起用されました。

 

ヘタフェ

ヘタフェは移籍がうわさされているククレジャに代わってマティアスオリベラ、バルサ戦で結果を残しているハイメマタを起用せずにサンドロをチョイスしました。しかしクレ達が注目していたのはボルダラス前監督に代わって就任したミチェル監督ではないでしょうか。ボルダラスとは違ってなかなかイケメンです。

 

前半

起用に応えたセルジロベルト

今回、ぺドリに代わって起用されたセルジロベルトが開始早々2分で得点を決めました。セルジロベルトのいいところは派手なプレーはしないものの、課されたタスクを淡々と遂行し、今しなくてはいけないことを察知し、実行できるところだと思います。

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この得点シーンでは、いつもゴール前への飛び出しを行うデヨングが組み立て役に回っていたため、セルジロベルトはおそらく自分がその役割を担うべきだと判断もしくは指示されていたのでしょう。チャンスと見るや否や、FWのグリーズマンよりも先にエリア内に走り込み、ゴールを決めました。

 

セルジロベルト以外にも、あまり触れられなかった部分ですがいいところはたくさんありました。それはアルバとデパイです。

 

デパイはライン間とハーフスペースの交わったエリアでヘタフェDF陣の中間ポジションをとり、自分へのマークを曖昧にさせました。これによってボールを受けてから前を向き、スムーズにスペースへ走りこむアルバへのパスを行うことが出来ました。

 

一方、アルバも前方にスペースはあったものの、あえてそのスペースを使わず走り出すタイミングを伺うことで、アレニャに外のパスコースを意識させ、デパイへのパスコースを締めるアレニャとマクシモヴィッチの二人の間のゲートを広げることに成功していました。

 

この二人が作り出したのはまさに位置的優位、「配置で殴る」ということである。

 

ビルドアップ

前節のビルバオのような前線からのプレスをヘタフェはしなかったため、バルサは容易にハーフウェーライン付近までボールを運び、主導権を握ることに成功していました。

 

cule-tactical.hatenablog.jp

 

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デパイは0トップ気味に、両WGはST気味にポジションをとり、中央での崩しを狙います。今回、ヘタフェは2トップであったので、ブスケツがCB間に降りてきて3対2の数的有利の展開を作り出します。

 

こうみるとバルサは左右対称できれいな陣形ですよね。

 

これまではあまり見なかったと思うんですけど、ブスケツがCB間じゃなくてどちらかのCBのサイドに流れることが多くなりましたよね?

 

不用意な失点

今回もお決まりの義務失点。どうにかならないものでしょうか。やはりあのスペースで前を向かせてしまうとヘタフェといえどもゴールを決められてしまうほど今のバルサは脆いということですね。

 

メッシが抜けて攻撃力が大きくダウンすることは明らかに分かっていたことですが、メッシがいなくなって守備改善されるどころか昨シーズンの第3節終了時より失点数が多いということはどういうことなんでしょうか。理解が出来ません。

 

相変わらずの中盤省略サッカー

ヘタフェ戦も見飽きた中盤省略サッカーでした。縦に急ぐ必要性はあまりないのですが、前線も3枚がどうしてもストライカータイプなので縦に速くなってしまうことも理解できるのですが、その割にはDFを背負ってボールをつなぐ能力が高いわけでもなく、特別足がとびぬけて速いわけでもありません。

 

バルサのプレーにはいつも哲学という揺るがない考えがあるはずなのに、それを無視したかのようなプレーの連続。ブスケツやデヨングがせっかく後方から丁寧につないでいるのにそれを踏みにじるようなボールロスト。ため息が出ます。

 

 

後半

暴力団の本領発揮

前半からその荒さの片鱗を見せていた暴力団が本領発揮します。カードが出なければ、怪我しなかった大丈夫でしょのスタンスでファールを繰り返すヘタフェ。監督が代わって少しはましになったかと思っていましたが、在籍選手たちにはいまだにそのような考えが残っていました。そしてカードを出さない審判。ここでマドリディスタだのなんだの言ってもしょうがないですが、さすがに疑うレベルでした。今回の試合のファール総数はバルサ16、ヘタフェ22だたそうです。バルサもまあまあ多いな()

 

繰り返されるロングボール→ロスト

ヘタフェのファールが多くなり、ますますバルサの中盤省略サッカーに拍車がかかります。空中戦では分が悪く、空中戦の勝利回数ではバルサが7回、ヘタフェが18回でした。なぜこうも空中戦が弱いのにロングボールで勝負を挑むのでしょうか。途中から「これはバルサなのか?」と錯覚するほど。正直言うとめちゃめちゃつまらなかったです。

 

選手主体のポジショニング

これは前半からも見られた現象ですが、試合を見る限りクーマンの指示で選手が動いているようには見えませんでした。特に前線の3枚。彼らは攻撃時に独断で好きな時に好きな場所に動いているように見えます。ある時は中央に固まり、ある時は片方のサイドに固まる。即時奪回が求められるバルサにおいて、ピッチ全体を見てバランスの悪い配置は最悪です。カウンター時に後方のブスケツと2CBに負担がかかりすぎます。

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この間のシティ対アーセナルを見て気づいたのですが、シティは1点目の得点シーンを見ると、カウンター対策が出来た状態で得点を決めています。さすがというのか、シティでは当たり前なのか、、

 

 カンテラーノの出場

よかった点はカンテラーノが出場出来たことでしょうか。ニコとガビ、PSMで印象に残った二人でしたね。ガビにいたってはトップチームデビュー。おめでとう!ヘタフェの荒いプレーのリズムについていけない場面もありましたが、これぞバルサカンテラーノ!というように美しくいなすような場面もたくさん見られました。

 

デストの前線起用

もう一つの好材料はデストの攻撃性能を見れたことでしょうかね。クレ達からこじんまりと出ていたデストのWG起用。エメルソンがひどかったこともあるかもしれませんが、デストはしっかり印象に残るプレーを見せてくれました。個人的には最初から3バックを採用してWBで起用してのびのびとドリブルを仕掛けられる展開を作ってほしかったです。

 

スタッツを少し齧る

 今回はこのスタッツ。画像

全体的に左肩上がりの攻撃になっていることが分かります。最も前進するパスを出したのがデヨングらしく、この画像からわかるころはグリーズマンが前向きのパスを全く出せていないということです。前向きのパスを出せない、個人技で突破できないとなるといよいよFWとしての存在価値が危ぶまれるようになります。

 

右サイドのエメルソン、セルジロベルト、アラウホのユニットは比較的距離が遠く、結びつきが弱いと捉えることが出来ます。一方、ラングレ、デヨング、アルバのユニットは距離感がよく、パス本数も多いため、よい関係性が築けていると判断してもよいでしょう。

 

総括

ヘタフェ戦で褒められるのは最初の数分間だけというモヤモヤと、これでバイエルンと戦うのかという恐怖、とりあえず勝ててよかったという微かな安心感が胸の中をぐるぐるしています。前線の火力不足、守備時の脆さ、クーマンのデザイン性のなさ、哲学を放棄してまでも繰り返したロングボールなど不安要素が多く見つかりました。どれもすぐに直せるようなものではないですが、このまま直さないでいるとバルサバルサじゃなくなると思います。

 

これからのバイエルン戦やクラシコアトレティコ戦がクーマンの去就に大きくかかわってくると思われます。現時点では負けてはいないものの。試合内容で解雇もあり得る。厳しいところかもしれませんが、それがバルサです。

 

今回は以上です。いかがでしょうか?まだまだ完成度の低く、未熟なバルサですがとにかく勝ち続けるしかありません。前節に続き渋い内容でしたが、とりあえず勝ててよかったですね。

 

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では。