21-22シーズン CL GS第1節 バイエルンミュンヘン戦(カンプノウ)マッチレビュー

どうも、くれたです。今回はCLのGS第1節であるバイエルンミュンヘン戦のマッチレビューです。近年の両チームの成績を比べると明らかな力の差があるビッククラブ同士の戦いです。過去にも2-8での敗戦など、直接対戦の成績はバルサの2勝、2引き分け、バイエルンの7勝と完全に相性の悪いカードでした。

 

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スタメン

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バルセロナ

バルサは今シーズンでは初となる5-3-2を採用。CBの人選やフレンキーのリベロ起用、デストやアルバの怪我の状況など不確定要素が多い中、CBにはアラウホ、ピケ、エリックガルシアが起用されました。残念ながらデストはスタメンではなく、セルジロベルトが代役で、アルバはスタメンとして出場しました。新加入のルークデヨングはいきなり起用され、前線でのポストプレーを期待されました。

 

 

バイエルン

実況でも触れられていましたが、バイエルンはとにかく層が厚い。試合前にけがの情報があったレヴァンドフスキはしっかり出場し、ニャブリとコマンはベンチスタートでした。

 

前半

なんとなく作った感満載の5-3-2

今回の試合でクーマンが採用した5-3-2ですが、僕にはなんともなんとなく作ったような詰めの甘さがたくさん見られたような気がします。

 

そして5-3-2に限らず僕が今シーズンのこれまでの試合を見てきて思ったことは、クーマンはフォーメーションにいる選手をただ当てはめているだけなのではないかということです。「後ろはとにかく数の暴力で守ってねぇ。攻撃の時はデパイの個人技とルークデヨングの高さでなんとかしてねぇ。」と言わんばかりの攻撃戦術、守備戦術の両方に見られた引き出しの少なさでした。

 

今回もクーマンなりに考えた結果の5-3-2だと思いますが、CB3枚+中盤の選手でビルドアップを安定させるなどの用途ではなく、なんとかバイエルンからの失点を防ぐことが目的であるかのような5-3-2に見えました。明らかに格上の相手、メッシという最大の武器の喪失など不利な要素もありましたが、あまりにも弱気に出すぎたという印象。

 

無秩序な守備戦術

この試合では守備における決まりごとの無さが露呈してしまいました。ボールホルダーの一番近くにいる人がとりあえずプレッシャーをかけに行くだけ、最後は数の多さでなんとかするというような、なんだか情けない守り方でした。

 

特に失点シーンをはじめとする、自陣にお底まれた展開ではパスを通されるとまずい選手間のゲートや使われるとピンチになるライン間をことごとく使われる始末であり、プレスに行けば交わされるの繰り返しでした。

 

さらに、守備時にバルサの最終ラインと中盤より前の選手たちの連携が取れていないと感じました。ルークデヨングとデパイで構成された2トップの守備の献身性が明らかに低く、簡単に突破されるため、デヨング、ブスケツ、ぺドリの中盤3人がリスクを負って前へ出ていかなければなりません。

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バイエルンの徹底したハイライン×プレス

バルサと違いバイエルンは細かなところまで決まり事があったように思えました。バルサの前線にはデパイとルークデヨングという基本的に裏に抜け出さないプレースタイルであったために、ハイラインの短所である背後にある広大なスペースを使われることがほとんどなく、バイエルンの思うつぼのようでした。

 

さらにプレスのシーンではどんな時でもプレスをかけるのではなく、バルサの選手が後ろ向きでボールを受けたシーンや浮き球やボールスピードが速い際に奪いに行くことが多く、チーム内で徹底されているように見えました。

 

 

不利対面のマッチアップ

そもそもの話で選手の質に大きな差があったものの、バルサ側の右サイドでは攻守両面でバイエルンに主導権を握られていました。本来ならポジション的にセルジロベルトはサネとマッチアップしますが、クーマンはこれでは分が悪いということでサネの相手を対人の強いアラウホに変更、セルジロベルトはデイビスにプレッシャーをかける役割を担いました。しかし、デイビスは対人の強かったセメドを1対1で抜き去ることが出来るほどの突破力があるSBであるため、本職がSBではないセルジロベルトでは到底太刀打ちできるような相手ではありませんでした。

 

また、最終ライン全体が右にスライドするため、左サイドに大きなスペースが出来てしまうため、一気にサイドチェンジされると数的不利を作られ、ゴール前までボールを運ばれてしまいます。

 

さらに、ぺドリがいつも以上にサイドまで守備に走っているように見えていましたが、これもその影響だと考えることが出来ます。加えて5-3-2というシステムは中盤から前線にかけてサイドに対する守備にかける人数が少なくなることが多く、どうしても受け身の守備にならざるを得ませんでした。かと思いきや、ぺドリがもともといたスペースを埋める選手がいないためライン間を使われる危険性があり、負の連鎖を繰り返すことになりました。

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後半

貴重な経験を積んだ若手

後半は前半とあまり内容が変わっておらず、変わった点と言えば若手が出場したことでしょうか。ガビやバルデ、デミルが出場し、特にバルデはアルバに代わって試合に入りましたが、持ち味のスピードや突破力でボールを前まで運び、存在感を出していました。すでにピッチにいた選手が諦めていたと言いたいわけではありませんが、彼ら三人からは「俺たちが何とかしてやる!」というような気概を感じました。

 

 

オープンな展開でより不利に

試合も佳境に入ると、お互い疲労が見え始めてオープンな展開となります。しかし、バルサにはオープンな展開を活かすことのできる選手がおらず、バイエルンにはコマンとニャブリというとにかく足の速いドリブラーが交代選手として出てきたため、バルサは対応に苦しみました。

 

デパイとルークデヨングの2トップの前線からの守備が甘いために、バイエルンのCBが容易にボールを運んだりロングパスを出せる状況が作り出されているので、オープンな展開になるとより効果的に働きました。

 

 

スタッツを少し齧る

今回触れるのはこちら。画像

明らかに左右のビルドアップの偏りと前進のできなさを見ることが出来ます。セルジロベルトから前へのパスが出ていないことや、デヨングのプレーポジションの低さなどが伺えます。アラウホはやはりビルドアップ面が心配ですね、、

 

今回は以上です。いかがでしょうか?明らかな力の差を見せつけられた試合でしたが、クーマンの解任が少しは進んだのかもしれません。そろそろクーマンのマネジメントや戦術的な引き出しの少なさに限界がきてますね。CLのグループステージ突破のために、バイエルン以外では確実に勝っていく必要があります!

 

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では。