La Liga第8節 アトレティコ戦 マッチレビュー
どうも、くれたです。今回はアトレティコ戦のレビューです。クーマン体制に切り替わってからことごとく勝てていないビッグマッチ。昨シーズンにメッシがいても崩せなかったアトレティコ布陣とどう戦ったのでしょうか。
スタメン
前節レッドカードによる出場停止をくらっていたデヨングが復帰し、ブスケツとドブレピボーテを組むのではなく、右SHとして起用されました。これはデヨングのゴール前への飛び出しとキープ力を活かして時間を作り出す役割だと考えました。
前半
ぱっとしないボール保持時の動き
相手はアトレティコということでオブラクをはじめとする守備陣が堅実ということは分かっていましたが、それにしてもゴール前まで侵入できない。アンスやデンべレ、ブライスウェイトなどのスピードのあるアタッカーの不在も理由の一つであると思いますが、個人的にはコウチーニョが中盤と前線をつなぐ役割が出来ていないと感じました。両サイドのアタッカーがデヨングとガビというMFタイプの選手であったため、幅をとらない役割の選手がいるとコウチーニョはやりずらいのかもしれません。
最終ラインとの駆け引き
いつも上手くいかないチームを見てると最終ラインとの駆け引きがほとんど行われていないことがあります。最近のバルサもデパイ1人だけがいつも可能性のあまり感じられない飛び出しを行っている状態でアトレティコの最終ラインをガタガタにする手段が全くと言ってありません。デヨングもゴール前への飛び出しを行っていますが、彼は2列目から突発的に動き出すタイプであり、駆け引きを常に行っている選手ではありません。
最終ラインとの駆け引きを行うことでラインをガタガタにして裏への飛び出しを狙う、最終ラインを下げるなど様々な効果があります。しかし現在のバルサはアトレティコの最終ラインがきれいに揃っている状態で裏への飛び出しを狙おうとするため、いとも簡単に対応されてしまっているのです。
あまりにも簡単な失点
今回の試合の失点はあまりにも簡単すぎる失点でした。フェリックスには完敗でした。バルサDF陣で一番の信頼を置かれていたアラウホが置いて行かれた時点で完全に不利な状態に陥ってしまいました。レマルに出したスアレスのラストパスもさすがでした。スアレスは守備面こそ欠点はあるものの、この歳になってもシュートとパスの精度は落ちていませんね。
二点目はデパイの安易なボールロストからでした。攻撃の中心がデパイであるため、デパイがボールを持つと周りの選手たちはパスを受け攻撃に向かうため、デパイよりゴールに近い位置でボールを受けようとします。しかし、このような場面でボールロストをするとデパイの後方にはCBしか選手が残っていないため、アトレティコにとっては絶好のカウンターチャンスとなります。このような現象はメッシがいたころにも見られました。
現時点のバルサの攻撃面の中心を担ってるからこそ強くは言いにくいんだけど、デパイはあまりにも簡単にボールロストしすぎる場面が多い。
— くれたきゅん🇪🇸(メッシ欲しい系cule) (@Cule_tactical) 2021年10月3日
後半
アトレティコの守り方
アトレティコの基本布陣は5-3-2ですが、ミドルサードでは5バックとして守るわけではなく、サイドにボールが出るとそのサイドのWBが1列前に出て対応し、自然と4-4-2に可変します。これまで自分の中では5バックは5バックのまま守るのが普通だと思っていましたが、今回のアトレティコ戦を見て個人的には新しい考えが頭にインプットされて少しうれしかったです。
シメオネだからこそ、5-3-2から4-4-2への可変があんなにスムーズに行えるのだと再認識しました。クーマンとは守備戦術の仕込みの質の差が顕著に見られた場面でした。
スタッツを少し齧る
今回はこの画像。いつもはビルドアップの中心にいるデヨングが右SHで起用されたことにより、ボールに関わる回数が少なく、他選手との連携もかなり減っています。その分、中央でプレーすることになったニコとガビはボールに関わる回数が増えました。トップチームでプレーすることになったのはつい最近なのに遜色なくプレーできているあたり、さすがラマシア出身だと感じました。
今回は以上です。当たり前ですが、強いアトレティコ、勝てなくなったバルサというような構図でした。これからクーマンの去就が大きく揺れると思いますが、どうなるか見守りましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
では。