CL GS第5節 ベンフィカ戦 マッチレビュー

どうも、くれたです。今回はベンフィカ戦のレビューです。GS突破がかかった試合を任されることになったシャビ。戦術を完全に落とし込むには短すぎる期間でどのようにポルトガルの強豪に立ち向かったのでしょうか。

 

 

 

 

 

スタメン

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エスパニョール戦よりも明確な可変

ベンフィカ戦では直近の試合であるエスパニョール戦よりも可変の動きが明確となっていました。右SBにアラウホが起用され、ボール保持時はアルバが左WGとして、アラウホが3バックの右CBとして役割を果たしました。

 

最終ラインは3バック、一列前にブスケツとデヨングのドブレピボーテ、ニコとガビのIH、デミル、デパイ、アルバの3トップというようになりました。この可変により、バルサは攻撃時に5レーンを効果的に使えるようになりました。クーマン体制では同じレーン同士で選手が被ったりすることがあり、相手にとってはあまり驚異のない攻撃となっていました。

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得点には至らなかった原因

先述の通り、クーマン体制と比べてはるかに質の高く、見てて面白い攻撃ができていたわけですが、肝心の得点は奪えませんでした。得点が奪えなかった理由を考えてみると、いくつか思い浮かびました。

1.WGの突破力と仕掛ける位置

ベンフィカ戦でWGとして起用されたのはアルバとデミルであり、お世辞にも突破力があるとは言えません。本職SBと今シーズン加入の若手選手に高レベルの突破力を求めるのは酷かもしれませんが、せっかく5レーンを活用して効果的にスペースを使っているため、WGには突破力を求めたいものです。

 

WGが仕掛ける位置ですが、浅すぎるなと感じました。いくら広大なスペースをスピードのない選手に与えてもメリットはさほどありません。でしたら余計に浅い位置で仕掛けさせると相手にとっては対応しやすく、こちらのWGとっては仕掛けにくい状況であるため、デメリットが多くなってしまいます。

 

GSの別グループであるシティvsパリの試合を見たのですが、シティの両WGが仕掛けるスイッチを入れ始めるのはある程度深い位置でボールを受けた時が多く、ペナルティエリアのギリギリ外ぐらいから勝負を仕掛けます。スターリングとマフレズというデミルとアルバちは比べ物にならない突破力を持つ二人がペナルティエリア付近で仕掛けることができれば、彼らのドリブル能力以上の脅威となると感じました。

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2.デパイの疲弊

今シーズンに加入し、これまでずっとバルサの攻撃のキーマンとしてずっと頑張っていたデパイ。常に試合に出続けたことが今回の原因となった疲弊につながったと思います。相手がベンフィカということでレベルが高かったこともあると思いますが、シーズン開始当初と比べるとキレが落ちていると思います。

 

取り戻し始めた即時奪回とブスケツ

近年の課題であった即時奪回が強豪チームのベンフィカを相手に実行できていたことはとても大きな収穫であったと思います。前線に5枚、中盤に即時奪回のカギとなるブスケツ、守備もできちゃうデヨングがいるため、ボールを持つ相手を囲い込んでから奪いきるまでが速くできていました。ボールを握ることも大事ですが、奪われえた後の即時奪回は相手チームの身体的疲労と「また守備だぁ」と思わせる精神的疲労を引き起こすため、徹底しておきたいですね。

 

今回、即時奪回がうまくいった理由としては囲い込みに割く人数が多かったのと、ブスケツのパフォーマンスが高かったことです。数年に一度ぐらいのペースでブスケツがしんどくなるバルサになってしまう時期があるのですが、その時期のブスケツはボールロストがいつもより多く、あっさりとかわされてしまい、一気にピンチを招いてしまいます。しかし、監督がシャビになってからブスケツはハイパフォーマンスを見せています。

 

ブスケツの調子がいいと、バルサは数段レベルが上がります。シャビは週に一回の起用と話していましたが、ブスケツの代わりに出る選手には重いタスクが求められるかもしれません。

 

今回は以上です。いかがでしょうか?惜しくも結果は引き分けでGS突破とはなりませんでしたが、次節のバイエルン戦で勝利すれば、ベンフィカの勝敗に関わらずGS突破が決まります。なかなか難しいことですが、アンスやぺドリが帰ってきたうえでシャビの戦術がもっと落とし込まれれば、チャンスは必ずあります。信じましょう。

 

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では。