La Liga21-22シーズン 第10節 バルセロナvsレアルマドリード マッチレビュー

どうも、くれたです。いよいよやってきましたクラシコロナウドが去り、イニエスタが去り、しまいにはラモスとメッシという両チームのキャプテンがチームを去った状態での初めてのクラシコ。観客が戻ってきた久しぶりのクラシコとしても燃えました。

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スタメン

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バルサはスペイン各メディアの予想通りの選手でした。ヴィニシウス対策に守備的なミンゲサを右SBで起用しています。アンスが中央に、デパイが左サイドでのスタートです。

マドリーはカルバハルやアザールが復帰し、いろいろ憶測が飛び交っていましたが、右SBにはバスケス、右WGにはロドリゴが起用されました。

 

マドリーのリトリートブロック

マドリーはバルサ戦で最もリスクが少なく、カウンターに備えられる守備を構築してきたと思います。ボール非保持時には前線からのプレスはそれほどかけることはなく、ミドルゾーンでブロックを構築する選択を選びました。

 

前線からハイプレスをかけることによるメリットももちろんありますが、ヴィニシウスという現在のチームで一番活かすべきべき存在の力を最大限引き出すためには、バルサをある程度自陣に誘い込む必要がありました。

 

当たり前ですが、ミドルゾーンでブロックを構築するよりももっと自分たちのゴールに近い位置でブロックを構築するとヴィニシウスが利用できるスペースは増え、カウンターの威力も大きく上がりますが、それではバルサに押し込まれる一方となり、失点のリスクが大きく上がってしまうため、アンチェロッティはミドルゾーンでブロックを構築することを選択したと思います。

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バルサのコンパクトさを欠いたブロック

マドリーのハイプレスを割り切ったコンパクトな守備に対して、バルサは前線からある程度積極的にプレスをかけていたため、それなりにマドリーのビルドアップを制限できていたものの、やはりモドリッチやクロースというビルドアップにおいてとても活躍してくれる選手がいたため、簡単にプレスをはがされたりサイドチェンジを行われるうちにバルサの守備ブロックはコンパクトさを欠いていきました。

 

幸い、クロースやモドリッチは高い位置をとるMFではなく、ロドリゴやヴィニシウスも中央でプレーするようなWGではないため、広げられた守備ブロックのなかで自由にプレーされるようなことはありませんでしたが、仮にアザールみたいな選手がいたらそれはそれで苦戦していたと思います。

 

停滞したバルサの右サイド

もちろん、アンスとアルバがいる左サイドのほうが右サイドよりも活発でしたが、それにしても左サイドからの攻撃がうまくいってなかったように感じます。

その要因として考えられるのは

・トップチームでおそらく初めての右IH起用のガビ

・ヴィニシウス警戒によるミンゲサの低いポジショニング

・デストの孤立

ガビの右IH起用

なぜクーマンはいつものような右IHにデヨング、左IHにガビのようにしなかったのでしょうか。初クラシコということもあり、正直緊張していたのか、ボールロストがいつもより多く、試合に入り切れてない印象を受けました。大一番でいつものような采配をしないのは負ける予兆といっても過言ではないぐらいの数の事例を見てきました。1つ挙げるとすれば昨シーズンのCL決勝のペップのギュンドアンのアンカー起用など。

ミンゲサのポジショニング

正直この選択はヴィニシウスのようなアタッカーが相手チームにいる際は次の2択の内の1択だと思ってます。

・今回のように最初から守備的な選手を置いて対策する

・攻撃的なSBを置くことで相手のアタッカーごと押し込んでカウンターの威力を減らす

どっちがいい、悪いとは言いませんが、バルサらしさという考え方をすれば明らかに選ばれるべきなのは前者だと思っています。

デストの孤立

少し改善が見えていたデストの孤立ですが、マドリー戦で再び課題となってしまいました。デストが幅をとってボールを受けると、ガビはハーフスペースの深い位置を狙ってランニング、ミンゲサはヴィニシウスの対策のために低い位置に閉じ込められていたため、デストは狭いスペースで数的不利の展開を作られるシーンが多かったと思います。

 

ぺドリが恋しくなる攻撃面

今シーズンからトップチームでプレーし始めたガビに物足りないというのはあまりにも酷ではありますが、ぺドリ不在の影響が大きかったと思います。マドリーのコンパクトな守備ブロックに対して、バルサはそのブロックの周辺でしかほとんどボールを回すことができず、マドリーの守備ブロックが崩れていない状態でクロスを上げることが多かったと思います。デヨングのゴール前への飛び出しも少なかったですが、ガビの積極性が少し足りなかったようにも感じました。

 

ぺドリが恋しくなるのは、相手の嫌がるバイタルエリアやハーフスペースでそつなくボールを扱えるという18歳にしては恐ろしいほどの能力を持っているからです。今回の試合でぺドリがいればと思った方も少なくないと思います。画像

 

混沌を極めた采配

今回、クーマンが投入した選手はコウチーニョアグエロ、セルジロベルト、ルークデヨングです。ルークデヨングを投入している時点で少しアレな感じはありますが、後半からコウチーニョを投入するにあたってシステムを変更しました。コウチーニョがトップ下で投入されたことでブスケツとデヨングが2ボランチの形となりました。コウチーニョがよかったといえるのはあくまでも結果論であり、コウチーニョがアップしている段階から「ん?」という感想でした。

 

直近の試合であるディナモキエフ戦のマッチレビューでも触れているのですが、2ボランチバルサ側にそこまでメリットがないように思えます。

こちらもぜひ。

cule-tactical.hatenablog.jp

 

パスマップ(バルサ

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見ていただくとすぐにわかりますが、明らかに右サイドでのパスが少ないです。ミンゲサの位置も高くなく、効果的な攻撃ができなかったこともうかがえますね。相変わらずブスケツはどっしりと中央に構えてパスワークの中心になれていました。

 

ファティとデパイのポジショニングの被りが少し気になるところです。これがバルサの攻撃を難しくした要因の一つだったかもしれません。

 

今回は以上です。最後までお読みいただきありがとうございます。

 

いかがでしょうか?クラシコのレビューということでいつもより気合を入れて書きました。多くの方に読んでいただきたいのでぜひ拡散をしていただけると嬉しいです。

 

では。