La Liga21-22シーズン 第19節 マジョルカvsバルセロナ マッチレビュー
あけましておめでとうございます。くれたです。今年もよろしくお願いします。今回はマジョルカ戦のマッチレビューです。2022年の初戦ということで気持ちよく勝ちたいところですが、どうなったのでしょうか。
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スタメン
コロナ感染者と怪我人の多かったバルサ
今回のマジョルカ戦にはアンスやぺドリが復帰するのではないかと噂されていましたが、それも叶わないうえにクラブ内でのクラスターが発生。アルバやアブデ、デスト、コウチーニョの出場が不可能になるだけでなく、前節に累積警告を受けたガビとブスケツを欠くというなかなか絶望的な状況でマジョルカ戦を迎えました。
それならBチームからいくらでも引き上げればいいじゃないかと考えてしまいますが、どうやらリーガにはトップチーム登録されていない選手は最大で3人までしか同時にピッチに立てないという規則があるらしく、そううまくもいきません。
そんななかでBチームから起用されたのがイリアス、ニコ、ジュグラの3人。この3人はトップチームデビューをすでに済ませている選手たちであり、それなりに安心して試合を見ることができました。ジュグラはCFだけでなく左WGもBチームの時代からやっていたため、シャビも心置きなくWGとして起用できたのでしょうね。
両チームかみ合わせ
マジョルカは守備時に4-4-2に変形し、2トップの片方がCBにプレスをかけながらもう片方はアンカーであるデヨングを抑えるような役割を担っていました。このプレッシングはバルサに勝利したラージョも採用していた方法であり、ロングボールに対するスライドが素早くできていればかなり効果的な守備となります。
ラージョ戦の記事も貼っておくのでぜひ。
また、右サイドの連携は3人のポジショニングが光っていました。少し前から右SBでの起用が不評であったミンゲサが高い位置をとるようになったうえに、イリアスが大外に張っているのを見つけ内側にポジションをとるというような動きも見られました。おそらくシャビによる教育のおかげでしょうね。
ミンゲサは右SBとして起用されてライン際でボールを受けたときにだいぶ落ち着いてプレーできるようになった印象。これまではボールを受けたからパスしか選択肢がないように見えたけど、味方が意図的に空けた中央のスペースを察知してボールを運べるようになってた。
— くれた (@Cule_tactical) 2022年1月4日
これもシャビの教育かな。
デヨングのアンカー起用とアラウホの左SB起用
今節で見られたこれまでとの大きな違いはデヨングのアンカー起用やアラウホの左SB起用などです。
まずはデヨングのアンカー起用から。ブスケツが出場停止ということでいきなりアンカーを任されたデヨングでしたが、そつなくこなしていた印象です。
IHで起用されていたときと比べると、やはり彼の長所である推進力を活かしたボール運びや、1対1をものともしないビルドアップ能力が全面的に見られたと思います。このはたらきは比較的体の小さなぺドリやガビにはできないでしょうし、ボールをさばくという面では優れていますが、足が遅いブスケツにはできないことだなと感じました。
デヨングのアンカー起用、リベロ起用時ほどではないけど、やっぱり彼の長所であるビルドアップ能力や推進力を活かして運ぶ能力が各所で見られた。
— くれた (@Cule_tactical) 2022年1月2日
これはガビやペドリにもできないし、ブスケツでさえもできないような役割だと思うな。
次はアラウホの左SB起用。今回の試合で始めて試されたこの起用ですが、結果的には成功したんですかね。ビルドアップ時は基本的に簡単に味方にボールを渡し、反対のサイドである右サイドからクロスが上がってきそうなときには勢いをつけてヘディングをするという狙いでした。
先ほども言ったようにマジョルカ戦ではコロナ感染者と怪我人によるアタッカー不足とクオリティ不足を補うという面で考えると結果的には成功したと言えるかもしれません。
チーム力、組織力の底上げ
”黄金の勝ち点3。”シャビが試合後インタビューで語った言葉ですが、まさにその通りだと思います。得点こそミンゲサのクロスからのルークデヨングのヘッドというだいぶ運要素の強いゴールでしたが、運も実力の内ということで。しかし、マジョルカ戦の勝利はマジョルカが単純に弱かっただけでは片づけることのできない内容であったと感じます。
バルサは終了数分前は押し込まれたものの、終始試合の主導権を握ることに成功しました。相手が昇格組のマジョルカといっても、ブスケツがいない状況で得点こそ少なかったですが理想的な試合の流れを生み出すことができたのはかなりポジティブな印象です。運が良かったというわけではなく、シャビが意図する戦術が少しずつチームの全員で共有され始めているのかなと感じました。
違うチームの話ですが、マンチェスターシティはどんな選手が出場しても、ある一定以上のクオリティのサッカーを実現できることに強さが詰まっていると思っています。バルサもこのままシャビの意図がチームに浸透していけば、シティのような状況を作り出せるのではないでしょうか。
コロナ感染者、怪我人で主力メンバーを欠く中でアウェーのマジョルカ戦に勝てたことは、ただマジョルカが弱かった、バルサが強かっただけではなくて、シャビの戦術の意図がチームに浸透したことで組織力、チーム力の底上げみたいなのを感じた。
— くれた (@Cule_tactical) 2022年1月4日
いぶし銀、ピケの活躍
18-19ほどの輝きは失ってしまいましたが、依然としてディフェンスリーダーとして活躍しているピケ、マジョルカ戦はことごとくマジョルカの攻撃を跳ね返していました。ピケは本当に読みが優れていますよね。特に試合終了間際の数分間はテアとともにバルサのゴールマウスをしっかりと守ってくれていました。
これからのパフォーマンスが向上するとは考えにくいですが、将来が楽しみなアラウホ、エリックガルシアなどのCB陣に様々なものを残してほしいですね。
今回は以上です。いかがでしょうか?コロナ感染者と怪我人で大勢の選手を欠いているなかでよく勝ちました。新たにぺドリとフェラントーレスがコロナ感染者となってしまい、復帰戦、デビュー戦を見る日がまた遠くなってしまいました。これは気長に待つしかないですね。
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では。
La Liga21-22シーズン 第4節 バルセロナvsセビージャ マッチレビュー
どうも、くれたです。今回はセビージャ戦のレビューです。素晴らしい結果とまではいかないですが、着実に進歩しているシャビバルサがリーガの強豪であるセビージャとの対戦です。毎年苦しめられている相手であり、今シーズン絶好調の相手にどう挑んだのでしょうか。
年内最後のレビューということで、いつもより気合を入れて書いているので、拡散していただけると幸いです。
スタメン
ラロハ(スペイン代表)風のビルドアップ
試合ごとにビルドアップのシステムや陣形を試しているシャビですが、今日はラロハ風のビルドアップでした。ラロハ風というと、近年ルイスエンリケ監督が採用している型です。特徴は両SBがあまり高い位置を取らないということです。
なんで両SBは高い位置を取らないのかが気になった方もいるかもしれません。その理由はセビージャ側の守備時の陣形にありました。セビージャはスタメンの画像の通り、スタートポジションは4-2-3-1ですが、守備時はラキティッチがブスケツを見ながらラファミルと並んで2CBにプレスをかけたり、SHがバルサのへのパスコースを切りながらへプレスをかけるような4-4-2へと変形する可変システムを採用しています。しかもバルサのSBにボールが渡ろうとするときにセビージャのもしくはSHはすばやく、インテンシティ高く詰めてきます。
するとビルドアップ時にバルサのSBが高い位置を取ってブスケツがCB間に降りてきたとしても、最終ライン3枚vsセビージャの2トップ+両SHの計4枚という数的不利の状況を作ってしまうことになり、かなり窮屈なビルドアップになってしまいます。
よって今回のセビージャの4枚のプレスに対して最終ラインの4枚+ブスケツの計5枚でビルドアップすることを選択できたバルサは正解だったのかなと感じました。
今日のバルサのビルドアップはラロハ風の最終ラインに4枚揃える形だった。4-2-3-1から守備時4-4-2に可変するセビージャに対する今回のビルドアップは最終ラインの4枚+ブスケツの計5枚で数的有利を作り出せるからとても合理的だった。
— くれた (@Cule_tactical) 2021年12月22日
これが試合前から決まっていたのかは分からないけど、いい判断。
バルサを上回ったセビージャのプレス
さきほどバルサはラロハ風のビルドアップを選択出来てよかったと記述しましたが、時折セビージャはそれを上回るプレスをかけてきました。昨シーズン開幕直後のセビージャ戦から感じていましたが、セビージャの大きな武器は高いインテンシティを伴ったハイプレスです。
昨シーズンの開幕前にはバイエルンに2-8で敗北した試合があったのですが、バイエルンに近しいものを感じました。休む暇もないほどのハイプレスは当時、ご機嫌ななめであったメッシやそもそもの雰囲気がよいとは言えなかったバルサを大いに苦しめたことを覚えています。
そのハイプレスは今も健在であり、バルサを苦しめました。SBまでもがバルサのSBにプレスをかけてくるシーンさえあり、セビージャのチームとしての自信を感じました。何度も同じような形でセビージャのプレスにハマるバルサ。現在のバルサのハイプレスに対する耐性の低さも感じましたが、それ以上にセビージャのハイプレスの再現性に驚きました。
何度も同じようなシーン、局面でセビージャのプレスにハメられてる。バルサ相手に何度もビルドアップを阻止できるセビージャも流石だし、試合中に見つかった問題点を中々改善へと持っていけないのが今のバルサ。
— くれた (@Cule_tactical) 2021年12月22日
今までは時間が経てばメッシが降りてきてなんとかなってたのが今になって裏目に出た。
あえて孤立させるデンべレ
シャビが監督になってからは、WGがライン際まで張ることが当たり前になりました。ここまでは多くの人が疑問を抱かないと思いますが、デンべレがライン際でボールを受けた際に周りの選手はサポートに行くべきなのかどうかは意見の分かれそうな論点だと思いました。
あくまで個人的な考えですが、僕はサポートに行き過ぎるのもあまり効果的ではないかなと感じます。理由はデンべレの勝負するスタイルにあります。デンべレはスピードを駆使して突破するタイプであり、そのためには大きなスペースが必要となります。デンべレがボールを受ける瞬間にサポートに行くと、サポートに行く選手にもマークの選手がついてくるため、おのずと狭いスペースに密集を作ってしまうことになり、デンべレの得意な形が作りづらくなってしまうのです。
皆さんの意見も聞いてみたいので、引用リツイートでもコメントでも教えてください。
大外に張ったWGにボールが渡ったとき、同サイドのMFがサポートに行くべきなのかという問題があるけど、WGのタイプによって判断するべきだと思う。
— くれた (@Cule_tactical) 2021年12月22日
例えばデンベレなんかは少ないタッチ数とスピードで突破するタイプだからMFが近づくと密集を作ってしまって仕掛けにくい状況になるかもしれない。
デンベレ、相手が食い付いてきたらスピードでブチ抜く、様子を見てきたらハーフスペースに走り込むデヨングやニコにパスをするというようにプレーのバリエーションが増えてきた。
— くれた (@Cule_tactical) 2021年12月22日
プレーキャンセルなんかはまだまだだけど、その辺りを丁寧にこなせたら然るべきタイミングで勝負できるWGになれる。
不完全燃焼のデヨング
相変わらず今回も不完全燃焼感が否めないのがデヨング。セビージャ戦ではIHとして後方のビルドアップからシャドーストライカーとしてのゴール前までの飛び出しを行うダイナミックな役割を担っていました。飛び出しの試行回数こそ多かったものの、実際にクロスに関われたのは前半の一回ぐらい。これはデヨングだけのせいではなく、クロス精度、セビージャDFのはじき返しなど様々な要素が絡み合った結果であるので、これだけではデヨングがどうこうとは言えないと思います。
セビージャ戦での印象に残ったデヨングのプレーは、後方からの持ち上がりです。1人、2人を抜き去ってボールを持ちあがるという姿にインパクトを受けただけかもしれませんが、個人的にはこのような後方から中盤に関わるスタイルの方がデヨングにはフィットしていると感じます。
メッシが在籍していたころのバルサと比べるとおかしくなるかもしれませんが、それだと過去との比較ができないので今回は許していただきたい。昨シーズンにデヨングがリベロとして起用されていたときが一番輝いていたと思います。3バックの中央として高いビルドアップ能力を発揮しながら時折セビージャ戦のような持ち上がりを見せる。これこそがデヨングの真価だと思っています。このようなはたらきができる選手はバルサ在籍の選手はおろか、世界中の選手を探してもなかなか見つからないんじゃないでしょうか。
さらに、リベロ起用した際にはデヨングはタイミングを見計らって1列前へとポジションを移す場合があります。そうです、アンカー化です。このツイートは今年の6月のものらしいんですけど、デヨングがアンカー化することで瞬間的に12人いるのと変わらない影響力があるんです。
デヨングは基本的にインテリオールで使ってゴール前絵への飛び出しを狙ってほしいけど、、3バックの中央で使うとビルドアップ時にボールを持ったまま得意のドリブルをしてピボーテの位置まで運べると、瞬間的にバルサの選手が12人になることと一緒なんだよね。CBのデヨングとピボーテのデヨング。
— くれた (@Cule_tactical) 2021年6月21日
パスマップ
セビージャ戦のパスマップがこちら。アラウホとアルバのポジショニングの高さがそこまで変わらないことからもラロハ風のビルドアップを採用したことが伺えます。そして意外だったのがアルバが一番ボールに関わっているんですね。
そしてこちらが10月2日に行われたアトレティコ戦のパスマップ。一目瞭然なのですが、クーマン体制時と比べると明らかに陣形がきれいに整っていて距離感も近すぎず、遠すぎないようになっています。
今回は以上です。いかがでしょうか?今年最後のゲームを勝ちで終えたかったとこでしたが、切り替えましょう!年明けにはアンスやぺドリ、アウベスに復帰の噂も出ていますので、マジョルカ戦が楽しみですね。
マッチレビューの投稿も今年はこれで最後になります。今シーズンから書き始めた拙い文章を見ていただいてすごく嬉しいです!来年は自身のサッカー観を磨くとともに、閲覧数なども伸ばしていきたいです。来年もご愛顧のほど、よろしくお願いします。
今回は年内ラストレビューということでいつもより気合入れて書いたので拡散していただけるとすごくうれしいです!
では、よいお年を。
La Liga21-22シーズン 第18節 バルセロナvsエルチェ マッチレビュー
どうも。くれたです。大学の期末レポートに取り組んでたら、遅くなってしまいました。今回はエルチェ戦のレビューです。なかなか思うような結果が出ないシャビバルサですが、カンプノウに迎えたエルチェ戦はどうなったのでしょうか。
スタメン
アルバの偽SB化による可変
毎試合、新たなシステム、陣形を試しているシャビですが、エルチェ戦でも新たなシステムを試行しました。今回は左SBのアルバが内側のレーンにポジションをとって偽SBとなり、アブデが大外に張る役割でした。
このアルバの偽SB化によって最終ラインは3枚、ガビがトップ下になり、3-3-1-3のような形に変形しました。
アルバがハーフスペースでプレーする利点はエルチェ戦のようなダイレクトプレーやスルーパスもあるけど、なによりメッシとのホットラインで死ぬ程見てきたあの絶妙なタイミングでの抜け出しがすごく武器になると思う。
— くれた (@Cule_tactical) 2021年12月20日
アブデやアンスのような個があるWGが大外に張るほど威力を増すと思う。 https://t.co/IVxBLdWqWa
アルバは偽SBのようなポジショニング、働きをこなした。想像以上にワンタッチでのプレーが上手く、ガビやアブデのドリブルをするスペースを作り出すサポート側に徹した。
— くれた (@Cule_tactical) 2021年12月19日
偽SBはアルバじゃない感がすごいあったけど、シャビによるコンバート成功例の第一弾になるかも。
ポイントは先ほども言いましたが、アルバの偽SBです。この試合を見る前は考えもしなかったこのコンバートですが、見事に機能していました。各所のダイレクトプレーや抜け出しが効果的に働いており、見ていてとても面白かったですね。
ジュグラの台頭
デパイが負傷離脱した中で抜擢されたのがジュグラ。シャビが監督になってからバルサBを見ていましたが、この選手はいい選手だなぁって思いながら見てました。9番タイプの選手にしては大柄な選手ではないですが、ゴツイ体で意外と背負えるタイプでした。
ただ相手を背負ってターゲットになるタイプではなく、ビルドアップを助けることができたり、いいタイミングで抜け出したりとかなり器用な選手という印象を受けました。
さらに、ガビの得点シーンではガビのドリブルコースを作り出すようなランニングを見せたりとベンゼマのようなCFでした。
改めて試合を見返すと、ジュグラは味方を活かす動きだけじゃなくて、抜け出した後のボールの持ち出し方や置き所がすごくいい。
— くれた (@Cule_tactical) 2021年12月20日
昨シーズンのグリーズマンなんかはファーストタッチが上手くいかなかったことによって逃した決定機が多かったからより期待できる。 https://t.co/SQk3iKj5oO
ジュグラ、シャビの求めているベンゼマのような1.5列目でも活躍するCF像を体現し、ビルドアップにも参加しながら抜け出してバルサらしい攻撃に貢献。
— くれた (@Cule_tactical) 2021年12月19日
ガビのゴールシーンでは斜めのランニングをすることでガビのドリブルするコースを作り出した。
これが昇格当初にできるのがカンテラ出身の長所。
立て続けの失点
今回の試合では、素晴らしい得点、ジュグラやアブデの台頭、アルバの偽SB化などポジティブな要素がたくさんありましたが、立て続けの失点にも触れておかなくてはいけません。いつものような後半でのスタミナ切れが主な原因でしょう。しかし、2点目は1点取られたことによるバルサの気持ちの降下、エルチェ側のモチベーションアップやアラウホのマークミスなどが原因になると思います。
今日の2失点はバルサの明確な課題である後半のスタミナ切れによるテンポダウンからの失点だったね。
— くれた (@Cule_tactical) 2021年12月19日
この課題の改善には根本として基本の体力トレーニングもあると思うけど、バルサならその時間帯もボールを支配してむしろ相手を疲れさせる方針に変えていきたいね。
こんな試合を見るとビダルのような選手が欲しいなぁと感じますが、せっかく今の中盤にはブスケツ、デヨング、ニコ、ガビがいるのですから、ボールを支配して主体的に試合をコントロールしてほしいのが本当の気持ちです。
今回は以上です。いかがでしょうか?同点まで追いつかれてしまったのは残念なことですが、これまでのバルサだったら引き分けのままで終わっていたことも十分に考えられるので3点目をもぎとって勝ち切れたことは非常に良いことだと思います。
では。
La Liga21-22シーズン 第18節 バルセロナvsエルチェ マッチレビュー
どうも。くれたです。大学の期末レポートに取り組んでたら、遅くなってしまいました。今回はエルチェ戦のレビューです。なかなか思うような結果が出ないシャビバルサですが、カンプノウに迎えたエルチェ戦はどうなったのでしょうか。
スタメン
アルバの偽SB化による可変
毎試合、新たなシステム、陣形を試しているシャビですが、エルチェ戦でも新たなシステムを試行しました。今回は左SBのアルバが内側のレーンにポジションをとって偽SBとなり、アブデが大外に張る役割でした。
このアルバの偽SB化によって最終ラインは3枚、ガビがトップ下になり、3-3-1-3のような形に変形しました。
ポイントは先ほども言いましたが、アルバの偽SBです。この試合を見る前は考えもしなかったこのコンバートですが、見事に機能していました。各所のダイレクトプレーや抜け出しが効果的に働いており、見ていてとても面白かったですね。
ジュグラの台頭
デパイが負傷離脱した中で抜擢されたのがジュグラ。シャビが監督になってからバルサBを見ていましたが、この選手はいい選手だなぁって思いながら見てました。9番タイプの選手にしては大柄な選手ではないですが、ゴツイ体で意外と背負えるタイプでした。
ただ相手を背負ってターゲットになるタイプではなく、ビルドアップを助けることができたり、いいタイミングで抜け出したりとかなり器用な選手という印象を受けました。
改めて試合を見返すと、ジュグラは味方を活かす動きだけじゃなくて、抜け出した後のボールの持ち出し方や置き所がすごくいい。
— くれた (@Cule_tactical) 2021年12月20日
昨シーズンのグリーズマンなんかはファーストタッチが上手くいかなかったことによって逃した決定機が多かったからより期待できる。 https://t.co/SQk3iKj5oO
ジュグラ、シャビの求めているベンゼマのような1.5列目でも活躍するCF像を体現し、ビルドアップにも参加しながら抜け出してバルサらしい攻撃に貢献。
— くれた (@Cule_tactical) 2021年12月19日
ガビのゴールシーンでは斜めのランニングをすることでガビのドリブルするコースを作り出した。
これが昇格当初にできるのがカンテラ出身の長所。
La Liga21-22シーズン 第17節 オサスナvsバルセロナ(2-2) マッチレビュー
どうも、くれたです。今回はオサスナ戦のレビューです。前節ではカンプノウでベティスに敗戦し、CLではバイエルンに敗戦しELのプレーオフ行きへとなりました。公式戦2連敗という悪い流れを変えたいこの試合にバルサはどう臨んだのでしょうか。
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スタメン
今回も新しいシステムでシャビは臨みました。少し前に試した3-2-2-3とはまた違った形でした。さらに、ウンティティやルークデヨングなどの今シーズンはほぼずっとベンチを温めていた選手たちが起用され、アブデは徐々に信頼を掴み始めています。
デヨングのトップ下起用
これまでデヨングは本職のIHやアンカー、3バックの中央を任されるなど、多彩な起用のされ方をしていますが、オサスナ戦ではトップ下での起用となりました。この起用の意図を考えてみると、思いついたのはデヨングのダイナミックな動きを期待するものだと考えました。ピッチを動き回ってフィニッシュまでの様々な過程にかかわりを持ってほしいというシャビの意図でしょう。
惜しくも、大活躍!とまではいきませんでしたが、カウンターの際には全速力で駆け上がってゴールに関わろうとするこれまでにはあまり見ることのできなかった姿が見られました。
すぐに戻されるバルサ
先制点は奪えたものの、すぐに同点に追いつかれてしまいました。セットプレーでの失点ということで、僕がどうこう言うことではないので今回は割愛。しかし、先制点を奪ったにもかかわらずすぐに同点にされてしまった要因について考えていきます。
要因を考えて思いついたのは、安定したボール支配ができていないということだと感じました。もちろん、ゴールの後は相手チームのキックオフから始まるわけですが、そのボールを一度奪ってからのポゼッションが安定していませんでした。今回の失点はボールを奪ったものの、テアシュテーゲンにボールを渡してから選択肢がロングボールしかなかったため、すぐに相手ボールへとなってしまい、窮屈な位置でのパス回しの中でガビがファールを犯してしまい、そのFKで失点。得点直後だっただけに惜しい視点です。
昨シーズンにカンプノウでパリに負けた時も感じたのですが、やはりもう一度ボールを握りなおすことを考えないといけないですね。
期待に応えるアブデ
この試合で特に目を引いたのはアブデでしょう。いつも起用されていた右サイドとは違い、左サイドで起用されたアブデ。正直、これまでは右サイドの大外で幅を取ってから縦に仕掛けるタイプであると思っていたのですが、左サイドで起用されるとインサイドにカットインして仕掛けることができるのを見て、バルサとして大きな武器になるなぁと感じました。
これでアンスが復帰すれば、WGにはデンべレ、アンス、アブデ、イリアスが揃うことになります。得点力が不安視されるバルサにやっと本番がやってきた感じです。とはいってもメッシとグリーズマンで昨シーズン稼いでいたような得点力は簡単には手に入らないと思いますが、デンべレ以外はこれからが成長期!ということで期待も膨らみます。
今回は以上です。大学の発表の準備で少ししかかけませんでした。
次回も見てくれるとありがたいです。
では。
CL GS第6節 バイエルンミュンヘン戦 マッチレビュー
どうも、くれたです。今回は運命のバイエルン戦のマッチレビューです。勝てばGS突破、負ければ敗退というまさに背水の陣の状況でバルサは強敵バイエルンにどのように挑んだのでしょうか。クーマン体制時でのバイエルン戦と比較もしていきたいと思います。
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クーマン体制時のバイエルン戦のマッチレビューを貼っておくので、ぜひお読みください。
スタメン
強気の守備設定
もちろん、格上相手にアウェーで勝たないといけないという失うものがない状態ではありましたが、シャビはバルサに強気の守備設定を仕込んできました。バイエルン相手に高めのライン設定を行ったり、高い位置からのプレッシングなど近年の対強豪チーム戦ではみられなかったような守備戦術でした。結果的には3失点とクーマン体制時に行われたバイエルン戦とスコアは変わりませんが、バルサのビッグクラブとしての意地を感じました。
これも今回とは大きく違う点。初戦は弱気な姿勢で臨んでしまったクーマンと失うものはないにしても、高めのライン設定など強気の姿勢をバイエルン相手に見せて戦ったシャビとでは大きな差があると思う。 https://t.co/ghxKePc96q
— くれた (@Cule_tactical) 2021年12月9日
第1節時の対戦では数の暴力で守った上での3失点。今回は細かなライン設定やマークの受け渡しをなどを精一杯やった結果の3失点。
— くれた (@Cule_tactical) 2021年12月9日
「結局3失点して負けてるじゃん。」と言われるのもわかるけど、守り方ひとつ取っても大きな成長は感じる。 https://t.co/upqGYFCQWW
しかし、サネが外から中央に入ってくる動きによってブスケツやデスト、アラウホたちのマーク先があいまいになり、デイビスやトリッソ、ムシアラがフリーでボールを受けられる状況がつくられていました。
試合の流れを変えた転換点
この試合の転換点は間違いなくアルバが負傷してミンゲサが投入された場面でしょう。もちろんミンゲサは左SBが本職ではないですし、相手がバイエルンということでさらに厳しかったと思います。当然、パフォーマンスがよくなかったミンゲサに批判は集まると思いますが、シャビにはバルデを起用するという選択肢もあったと思います。まだまだトップチームデビューしたばかりで大一番に起用するのをはばかるのも理解できますが、失うものがなかった今回の状況ではバルデを起用することも考えてほしかったなぁという印象を受けました。
リズムが崩れたのはミンゲサが投入されてからだよね。無理しながらの出場であったアルバの負傷だからシャビに責任はないけど、代わりに出てきた選手がミンゲサであるあたり、まだまだ選手層の薄さを感じた。
— くれた (@Cule_tactical) 2021年12月9日
前提として利き足の関係などからビルドアップが詰まるようになったし、試合に入れなかった。
ミンゲサの投入によりビルドアップはつまりはじめ、バイエルンのプレッシングの餌食となってしまいました。最初の失点シーンでもラングレにミュラーをマークするように指示されていたものの、結局はミュラーにボールを触られてしまい、ゴールを許してしまいました。
2点目もコマンを捕まえようとしましたが、上手く剥がされたことでブスケツがカバーに入るもボールを奪いきれずに中央にいたサネにボールが渡り、スライドが間に合わなかったデヨングが追いつくことができずに豪快にミドルをかまされました。
気になった大一番での采配
大一番のバイエルン戦ということで、どのような布陣で臨むかが気になっていましたが、結果はアラウホの右SB起用。これが結果的にビルドアップでの停滞を生んでしまったりしました。
僕が思ったことは、なぜ大一番で新しい陣形で臨んだのかです。もちろん、失うものがない状況でこういった賭けに出ることはありますが、これまで試してきた中での最適解を大一番で実行するのも1つの手ではないかなと感じました。個人的には3-2-2-3のスクエア型で挑んでほしかったなぁと思いました。
シャビはなぜ今日の大一番に新たな陣形を仕込んだのか?
— くれた (@Cule_tactical) 2021年12月9日
これまでの試合も異なる組み立てや可変を試してきたけど、大一番ではこれまでに試みた中での最適なパターンを実行すべきだと考える自分もいる。
もちろん、シャビにとって今日の陣形がバイエルンに対して有効と考えたなら否定はしないけど。
今回は以上です。いかがでしょうか?結果は敗戦となり、EL行きが確定しましたがELでは力の差を見せ付けられるのでしょうか。リーガでもCL圏外の順位でもあり、クラブの価値を再証明するためにELでの優勝はぜひとも狙いたいですね。
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La Liga21-22シーズン 第15節 バルセロナvsレアルベティス (0-1) マッチレビュー
どうも、くれたです。今回はベティス戦のレビューです。運命のバイエルン戦を控えたこの試合で勝って勢いに乗りたかったバルセロナでしたが、惜しくも負けてしまいました。監督がシャビになってから明らかに内容面ではよくなりましたが、その分勝てなかったことが悔やまれる試合でした。では、振り返っていきましょう。
スタメン
今節はデヨングがスタメンから外れ、若干のターンオーバーをシャビは選択しました。
一方のベティスはフェキルが累積の関係で出場停止にもかかわらず、改めて選手を見ると豪華ですよね。
いつもと違ったビルドアップ
シャビが監督に就任してから3バックへ可変してからのビルドアップやエリックガルシアを右SBとして起用したうえで行ったビルドアップなど、数種類のビルドアップパターンを試していましたが、ベティス戦でも新たなパターンが見られました。
それは両SBがあまり高い位置を取らない形でのビルドアップでした。いつも内側にポジショニングするコウチーニョも今回のスタートポジションは外側であり、逆サイドのWGであるアブデも外側に張るタイプのWGなため、両SBが再襲来に加わってビルドアップをする形となりました。
最終ラインを4枚にしてビルドアップを行うと、守備時4-4-2で守ってくるベティスに対して最終ラインの4枚+ブスケツの計5枚で数的優位を確保することができ、ブスケツのを捕まえようとするとベティスの守備陣はかなり前がかりな守備陣形を構築せざるえを得なくなってしまい、絶妙な位置でIHであるガビとニコにボールがスパっと入れることができるようになります。
明らかに変化したコウチーニョ
ベティス戦、みなさんの目を引いたのはコウチーニョでしょう。最後まで得点には貢献できなかったものの、球離れの悪さは改善され、体のキレが戻ってきたような印象を受けました。これでも移籍金の高さを考えると、シャビやクレには満足してもらえるようなレベルではありません。
これからシャビがどのようにコウチーニョを起用していくのか、はたまた冬に放出が決まるのかはわかりませんが、調子をあげたコウチーニョであれば、今のバルサを救うことのできる選手の1人だと僕は思っています。(あくまで絶好調のコウチーニョ)
出ると活躍するデンべレ
怪我から明け、途中出場が続いているデンべレですが、最近は出場すると明らかに周りの選手よりも数段高いレベルのパフォーマンスを見せています。しかもデンべレはシャビが望んでいる大外に張るWGなだけあってこれからシャビに重宝されることは目に見えています。(怪我さえしなければ)間違いなくバイエルン戦でもキープレイヤーになるでしょうし、アンスが復帰すれば両サイドを突破力のあるWGで構成できるため、楽しみですね。
また、デンべレには突破力があるため、コウチーニョやガビが大外に張るのとは話が違います。突破力があるWGにはほとんどの場合、相手は数的同数では守ろうとしません。そのため、高確率で2人以上のDFをひきつけることができ、そのおかげでIHが使うスペースが広がるため、突破力があるデンべレには期待が集まるのも理解出来ます。
決め切れないバルサ
今回の試合、結果的には無得点で終わってしまいましたが、それなりには決定機を作り出せていました。あとは決めるだけ。いうのは簡単ですが、これが難しい。点取り屋からチャンスメイクまでを担っていたメッシが抜けた穴が大きいことを日々痛感しています。
明確なストライカーの存在が非常に恋しくなる試合が続きますね。得点が入らない理由としてはやはりずっと試合に出続けているデパイの不調でしょうか。ボールロストが多いポジションとはいえ、ボール保持がすべての基礎であるバルサではすこしきついものがあります。
さらに最近はシュートへの意識がなくなりつつあるという意見もちらほら見られ、チャンスメイクをする役割でありながらシュートまでもっていくのは難しいタスクかもしれませんが、シュートを打たないからにはゴールは生まれないと思っているのでその意識も取り戻してほしいですね。
今回は以上です。いかがでしょうか?次戦は運命のバイエルン戦。ディナモキエフ対ベンフィカの試合の結果にも左右されますが、まずはバイエルンに勝つことを目指して応援しましょう。
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では。