どうも、くれたです。今回は国王杯Round16ビルバオ戦のマッチレビューです。

前回のクラシコのマッチレビューを多くの方に読んでいただくことができ、とてもうれしかったです。お読みいただいた方々、リツイートやいいねをしていただいた方々には感謝しかありません。これからも読んでいただけるとありがたいですし、読む時間がない方はいいねやリツイートだけでもよろしくお願いします。

 

マドリー戦のマッチレビューを貼っておきます。

 

cule-tactical.hatenablog.jp

 

 

 

 

スタメン

両チームかみ合わせ

ビルバオは2トップのため、ブスケツは最終ラインに降りてピケ、アラウホとともに3バックを形成して3対2の数的優位を確保しました。

 

こうして3対2を確保したものの、3人の中で明らかにプレス耐性が低いアラウホに対してはボールが渡る瞬間にビルバオの左SHであるムニアインが執拗に狙っていました。また、ムニアインはアラウホーアウベス間のポジションを取ることで、ピケやブスケツからのフライパスもケアしています。

 

ムニアインがアラウホにかけるプレスによって実質的に3対3になった場面ではガビやぺドリが降りてきて対応しますが、ビルバオの2ボランチマンマークで対応し、フィジカル能力の優位を活かしてファールで止めるorバックパスを選択させていました。

ビルバオはボールを奪うと、ポゼッションには徹さずにすぐさまSB裏を狙うようなロングボールを蹴りこんでチャンスをうかがいます。特にアルバ側はニコウィリアムズというとても足の速いアタッカーが待っており、試合開始直後の先制点も彼のスプリントから生まれました。

 

ムニアインは足の速さで勝負するアタッカーではなく、周りの選手との連携でチャンスを作り出す選手であるため、一般的なSHのようにサイドでボールを受けることは少なく、中央に入ってプレーすることが多かったです。

試合開始直後の失点

よーし!勝つぞ!とワクワクしながら試合を見ていたら、あっさり失点。浮き球に対するアルバの安易なヘディングを相手に拾われ、アルバの裏のスペースへスルーパス。パスが出た時点では、ニコウィリアムズはアルバよりもゴールから離れた場所にいましたが、気づけばアルバは追い抜かれゴール前へ。アルバも決して足の遅い選手ではありませんが、ニコウィリアムズの俊足が光りました。

 

あっという間にペナルティエリアに侵入すると、サンセ、ムニアインのいる中央へ折り返し。サンセの足元にはボールは来ませんでしたが、ファーでボールを受けたムニアインが美しいループシュート。最初はバルサの選手にあたった軌道のように見え、「これならテアも反応できないな」と感じていましたが、リプレイを見るとムニアインのシュートは誰にも当たらずにゴールへと吸い込まれていきました。

 

この失点は安易なミス、身体的な能力差、止めようのない美しいゴールというように戦術的な失敗はあるようには見えませんでしたが、強いて言えばアウベスにはムニアインに対してもう少し距離を詰めれたのではないかと感じています。ただ、ペナルティエリア内であったので躊躇する気持ちも理解できます。

フェランが解決した課題

試合開始直後に失点したバルサですが、徐々に自分たちの時間を作り始めました。また、シャビはアブデとフェランのサイドを変えるという修正を加えました。

 

フェランは解決した課題というのは押し込んだ後のフィニッシュの精度・パターンです。メッシがいなくなったこれまでのバルサは相手陣地まで押し込むフェーズまでもっていくことはできるようになりましたが、フィニッシュまでのあと1押しが出せない状態でした。

 

ですが、今日のバルサにはフェランがいました。前所属クラブであったシティではCFとして起用されていたことから推測できるように、フェランには高い決定力があると思っており、現在のバルサの決定力不足の課題解決にはもってこいの選手であると思います。

前半19分、左サイドで作った密集の中で細かく、テンポよくボールをつなぎ、ボールはブスケツへ。右サイドに展開する素振りを見せておきながら切り返してエリア内のフェランにパス。さぁ。ここからどうする?と見ていると、フェランはシュートを打ち、それがゴールに。完璧な弾道でファー側に吸い込まれていきました。

後半に向けたシャビの修正

前半で大いに苦しめられたバルサであったため、シャビは選手交代を伴った修正を加えました。まず、アブデに変えてニコを投入。そしてガビを左WGに起用。さらに、ピケとアラウホの位置を入れ替えました。

 

以前から言われているアブデの連携面での心配。もちろん、彼の長所は鋭いドリブルではありますが、ビルバオ高いインテンシティを伴ったハイプレスはドリブルが得意な選手がいてもそう簡単には打開させてくれません。そのため、連携面での精度が乏しいアブデではボールロストが増えるうえに、左サイドでボールロストすると、先制点同様すぐさまニコウィリアムズを裏に走らされるため、不利と考えアブデを下げる選択をしたと思います。

 

変わって入ったニコはバルサの選手にはない高身長という個性を持っており、ビルバオの選手が相手であってもフィジカル能力の面で戦える選手です。今日の試合もトップの選手が降りてくる動きと連動してゴール前へ飛び出す動きを行いました。また、大外でボール受けて時間を作りながらインナーラップをするアウベスと連携を取るシーンも見られましたが、ビルバオに対してはそこまで有効にはたらきませんでした。

 

左WGとして起用されたガビですが、これは左サイドでのボール保持の時間を増やすことで、ニコウィリアムズの裏抜けの回数を減らそうというシャビの意図が見えました。

ピケとアラウホの位置を変えた理由はおそらく両チームかみ合わせの項目で記述したように、ムニアインからのプレスをアラウホではなく、ピケで受ける方がいいだろうという考えだと思います。

最後まで強度が落ちなかったビルバオ

試合開始直後からハイプレスをかけてくるチームが陥りがちな問題は、中盤から終盤にかけてのバテによる間延びです。しかし、ビルバオは最後まで強度を落とさずにバルサにプレッシャーをかけつづけました。荒いと言ってしまえばそれまでですが、ビルバオの強度の高さには荒いだけでない日々のフィジカルトレーニングの成果を感じます。

 

やはり高強度を伴ったハイプレスバルサは苦手ですね。メッシがいなくなったことで無理やりにでもプレスを回避する方法が1つ減ってしまったためにさらに苦しくなっています。しかし、ぺドリの囲まれてからの打開はさすがですね。

課題が残る守備

監督がクーマンからシャビに交代し、攻撃面だけでなく、守備面(特にプレス)も向上しています。マドリー戦のように片方のサイドに人数をかけて囲い込むプレスやマンマークなど、決め事が伴った守備が見れるようになりました。

 

しかし、事前から準備しておいた守備戦術が1度突破されてからのフェーズではまだまだ課題が残ります。もちろん、準備しておいたことが思い通りにいかないとキツイのはどのチームも同じですが、プレスを突破されたあとのプランBをしっかり決めておきたいという印象を受けました。

 

もっと言うと、セットプレー時の守備。前回対戦でもセットプレーから得点を許し、今回もセットプレーで失点しました。ビルバオの選手は背が高い選手が多いため、セットプレーで不利に回ることは仕方ないかもしれませんが、ゾーンで守る、マンマークをするなど、バルサにとって最善の策があると思います。

 

 

今回は以上です。いかがでしょうか?今回からnoteに移行するため、見にくい点があるかもしれませんが、その時は気軽に教えてください!

前回のクラシコのマッチレビューのときのように、いいねやリツイートなどの拡散をしていただけるとありがたいです!

では。