La Liga 第24節 エスパニョールvsバルセロナ マッチレビュー

どうも、くれたです。今回はバルセロナダービーエスパニョール戦です。2009年に敗北してから一度も負けたことがないバルサは今回も無敗記録を維持しつつ、勝利できたのでしょうか。

 

アトレティコ戦のマッチレビューは皆さんのいいねやリツイートのおかげで、かなり多くの方々に読んでいただくことができました!今回もこの記事を拡散していただけるととてもありがたいです!

 

 

 

 

 

 

スタメン

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エスパニョール

4-1-4-1で臨んだエスパニョール。個人的な要注意選手はダルデルDAZNでは小澤さんトラオレとマッチアップするペドロサを注目選手として挙げていた。

バルセロナ

アトレティコ戦からの変更点はアウベス→デストのみ。相変わらずデンべレはベンチに置かれたまま。左サイドはデヨング、ガビ、アルバの3人で流動的にポジションを入れ替えながら前進、右サイドはトラオレの対面能力を活かしながら、今までよりもポジションが高くなったぺドリの決定的なはたらきに期待する展開が予想される。

 

両チーム嚙み合わせ

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今回もアトレティコ戦に引き続き、取り上げるポイントが多い。

アラベス戦、アトレティコ戦でも見られていたシャビに対する自身の提案によるデヨングCB脇に降りてビルドアップに参加する動きが今回は顕著に表れていた。デヨングがCB脇に降りることでアルバ前に押し出し、結果的にアルバをケアするためにエスパニョールの右SHであるプアド低い位置まで押し込まれて実質5バックとなった。

 

アトレティコ戦で大活躍を見せたトラオレエスパニョール戦でも得意のドリブルで翻弄することを期待され今回もアシストを記録したが、アトレティコのようなセンセーショナルな活躍とまではいかなかった。アトレティコ戦との明らかな違いはドリブルを仕掛ける際の状況とエスパニョール側が1対2の状況を作ったこと。アトレティコ戦では完全にトラオレのペースで仕掛け始めることができていたが、エスパニョール戦では思った通りの形ではドリブルを開始できなかった。さらにトラオレとマッチアップしたペドロサに加えて、必ずと言っていいほどプラス1枚が寄ってきて1対2の状況を作り出して対応していた。さらに、ペドロサがしっかり縦のコースを切っていたために、なかなかトラオレの縦への爆発的なスピードを活かすことができていなかった。

 

このトラオレの圧倒的なスピードを警戒するあまりに自由を得たのがぺドリエスパニョールの陣形が4-1-4-1なだけに、ライン間のスペースが広くぺドリはそのスペースをかなり意識してポジショニングしていたように見えた。皆さんもお気づきだと思うが、これまでよりぺドリはかなりボールに直接関与する回数が減ったと思う。これはきっとライン間を意識してポジションを取り始めたからであると思っている。ボールに直接関与する回数は減ったものの、ライン間でぺドリがボールを引き出し、ボールをはたくことでゴールに直結するような重要なはたらきシャビは期待しているのではないかと推測する。

 

やはりアトレティコと大きく違った点は右SBのクオリティの差だっただろう。アトレティコ戦ではアウベス内側に移動して中盤化することでトラオレにフリーな状況を与え、中央でのビルドアップで数的優位を作り出したりしていた。今回のエスパニョール戦でもシャビはおそらく同じはたらきをデストに期待したが、慣れない起用法でなんとか内側にポジションは取るものの、「今、どこでなにしたらいいの?」状態に陥っており、時折ぺドリポジションが被るシーンも見られた。慣れない起用だったためにこれから数試合はぎこちなくなるのも仕方ないかなと感じている。

 

アウベスが大活躍したアトレティコ戦のマッチレビューはこちら!

まだの方はぜひ!

cule-tactical.hatenablog.jp

 

エスパニョール側ブスケツボールを渡すところまでは許しているが、ブスケツがボールを持った状態で自由な状態にすることをとにかく拒んでいた。そのためある特定の選手がブスケツずっと監視していたわけではなく、中盤の3人であるバレ、エレーラ、ダルデルの内の1人がブスケツマークを受け渡しながら守備をしていたように見えた。

脆さが出た失点シーン

アトレティコ戦に続き2失点で終えたエスパニョール戦。守備戦術は徐々に整理されつつあるものの、脆さはまだまだ隠しきれていなかった。1点目はエレーラのロングボールがあっさりとデトマースに通ってしまい、シュートこそ打たれなかったものの、タメを作られて周りの選手が攻撃参加し、プレスバックで戻ってきたぺドリの前方にいたダルデルにフリーでボールを通してしまい、ぺドリの寄せがほんの0.何秒遅れてしまったことでダルデルのシュートがぺドリの足に当たってちょうどテア腕の届かない場所へと吸い込まれていった。

 

2点目はエリックガルシアのミスから。あのミスはCBとしてかなり致命的であった。味方とのマークの受け渡しのミスか?と思って何度も失点シーンを見返してみたところ、パスが出る前に周りを確認してデストに「ペドロサエスパニョールの左SB)をマークしろ!」的なジェスチャーを出していた。そしてエリックガルシア自身はデトマスのマークへ。ここまでは悪くない流れだったが、ダルデルからパスが出ると、ボールの落下地点の予測を誤ってチェックメイト。という感じであった。

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失点シーン

シャビの交代策

アルサッド時代から、交代策や修正策においてはそこまで評価の高くなかったシャビの交代策がエスパニョール戦では裏目に出てしまった。後半の62分にデヨングに代えてFWのオーバメヤンを投入。左サイドの何よりの持ち味であった循環サイクルを後方から支えていたデヨングをベンチに下げてしまったことで、左サイドは組織性を失ってしまった

 

フェランはカットインしてシュート、もしくはオーバメヤンめがけてクロス、アルバオーバメヤンへのクロスという厚みのないあっさりとした単調な攻撃しかできなくなってしまった。

 

しかし、72分には左サイドのガビとアルバを同時に下げてニコとデンべレを投入。先述の通り、左サイドの持ち味であった循環サイクルの要素を1ミリも残さず排除し、デンべレという単独で状況を打開できる可能性のあるアタッカーにチャンスクリエイトを託した。様々な問題を起こしているデンべレを起用することへのうんぬんかんぬんは置いといて、この割り切った采配は良かったのではないかと感じた。

ブスケツやピケブスケツやピケf:id:cule_tactical:20220215075410p:plain

要改善の意思疎通

後半のリードを許してからはチーム全体で攻撃の速度の意識が共有できていないなと感じてしまうシーンが多くみられた。リードを許してしまっている展開のため、どうしても攻め急いでしまう気持ちは分かるが、バルサはボールを握ってナンボのチーム。もう少し慎重に攻め込むことはできなかったのかと感じてしまった。

 

試合後のインタビューでもぺドリが「チームとして多くの場面で攻め急いでしまった。」というコメントを残していたため、やはり歯がゆさを感じていたのだろう。この問題を改善するには日々の練習でのシャビの教育やピッチ上でブスケツやピケを始めとする重鎮たちの声掛けなどによって改善するのではないかと思う。

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このシーンではエスパニョールの最終ラインが乱れているわけでもなく、オーバメヤンエスパニョールのCBと上手く駆け引きをして裏を取ったわけでもなかったため、ピケからのロングボールは必ずしも有効であるとは言えない。

 

今回は以上です。いかがでしょうか?バルセロナダービーであり、アトレティコとの試合を制して流れに乗ろう!というムードであっただけにどうしても勝利したい試合でした。失点シーンなどの一瞬の気のゆるみや攻撃時に意思を共有できていなかったりしたところがバルサのまだまだ甘かったポイントだったのかもしれませんね。

 

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では。